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夢 ―― 目覚めの反対。でも、それだけじゃない。
夢は、ただの“現実の断片”じゃない。先住民族たちは、夢を森や死者、精霊たちとつながる場として捉えてきた。
たとえばロシア極東のエヴェンの人々にとって、昼の出来事をなぞるだけの夢は「夢」とは呼ばれない。
彼らが大切にするのは、“出会いの夢”――そこでは、目覚めの世界では出会えない存在たちと語り、学びあう。
「子どもたちは夢の中で学校に行く」と語った人類学者もいる。
夢には、まだ見ぬ世界の知恵が息づいている。
異なる世界観は、無理にひとつにまとめなくてもいい。
夢と現実、昼と夜、個と集合。
その狭間に耳をすませながら、
わたしたちは新しいつながりの地図を描いていける。
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